コラム No.006 旭山動物園と旭川大学の貢献
| 1996年6月、一人の青年市議が旭川市議会で旭山動物園施設老朽化の問題をとりあげ、このまま眠らせてよいのかを質した。 この安田佳正氏は、本学の卒業生であった。 以後、彼は議会のたびに四天王寺動物園のホッキョクグマの泳ぐ展示やニューヨークブロンクス動物園の教育機能など改善を質し続けた。 次第に前向きな答弁を引き出していく。菅野浩、当時の園長(現旭川大学女子短期大学部講師)や現小管園長はよろこんだ。 厳しい財政の中、動物園にのみ多額の予算を振り分けるわけにはゆかない。その時、一冊の研究レポートが提出された。 本学の小野﨑保教授の「旭山動物園の経済波及効果分析」である。このことで市長は、厳しい議会の批判を乗り切る予算をつけることができた。 人気が出て全道一の入園者を記録した時、読売新聞旭川支局の有我栄一記者はこれを「旭山動物園物語」として全国版に5回連載し、発信した。彼も本学卒業生であった。 |
私が1973年大学再建に旭山動物園をつくった当時の五十嵐広三市長を訪ねたとき、「一つの大学が一つの町づくりに繋がるような再建をして下さい」と言われたものであった。旭川大学・旭川大学女子短期大学部は、自由な市民が自由な学芸に捧げた大学である。
大学とは、地域に対し4つの機能を持つ。
一つは、地域住民の子弟に高等教育機会を提出すること。二つは、それに付加価値をつけて人材の再生産を行うこと。三つは、知的情報、研究成果のサービス機能であり、四つは、存在そのものの文化的アメニティ効果である。
この四つの面で、旭山動物園の今回の在り様は、大学にとってもうれしいことであり、私はひそかに「B面プロジェクトX」と名付けている。
2008年01月08日 連載コラム [clm]

