地域に根ざし、地域を拓き、地域に開かれた大学




学長ページ


旭川大学学長
旭川大学女子短期大学部学長
やまうち  りょうじ

山内 亮史


昭和16年5月  札幌市生まれ。大学院まで札幌で過ごす。
昭和45年3月 北海道大学大学院教育学研究科博士課程教育社会学専攻単位取得満期退学
昭和45年4月 旭川大学へ赴任。
専門分野は教育社会学、社会福祉論、地域政策論
日本教育社会学会、日本教育政策学会、日本平和学会などに所属
平成15年4月より旭川大学学長、旭川大学女子短期大学部学長
平成16年4月より学校法人旭川大学理事長


コラム No.017 ようこそ旭川大学へ

旭川大学は「竹の節目」のステージだ

 旭川大学は昨年、40周年、女子短期大学部は45周年、大学院は10周年を迎えた。
 その記念行事の一つとして「五木寛之講演会」を催した。五木さんは私が解説を書かせていただいた彼の直木賞受賞作「蒼ざめた馬を見よ」の新装版文春文庫を1100冊買い切って聴衆の皆さんにプレゼントするという美しい心配りをして下さり、この未熟な学長は人生の喜びに浸ったのである。それは学生時代出会った小説から始まった。

 君達は五木寛之の「青春の門」という小説を読んだことがあるだろうか?あるいはその名を聞いたことがあるだろうか?
 映画にもTVドラマにもなったことのあるこの本は、30年以上にも亘るロングセラーであった。私はこれを時に旅の途中で素っ飛ばし気味に読んだり、時に4畳半にも満たぬアパートで、全世界が敵に見えたりした時など舐めるように読んだりしたものだった。今も折にふれて手に取ることがある。とにかく面白いからである。
 この大河小説は、「筑豊篇」「自立篇」「放浪篇」「堕落篇」「望郷篇」「再起篇」から成り、未だ完結していない。

 その「自立篇」で大学生活を始めた主人公、伊吹信介は言う。「おれは人間たちとつき合いにきたのだ。おれは自分と同じ世代の若い連中と出会い、世の中のしくみを眺め、そしてそのなかで自分をどう生きていけばいいのかを求めるためにやってきたのだ、それだけだ」と。これほどストレートな個々の人生と大学との出逢いの意義を語った言葉を知らない。
 友を得るという形で関係の中に身を入れ、自分と自分を取り巻く環境の総体を学び、そこから何かを把んで生きてゆく覚悟を決めるということであろう。
 そして歩き出してふと彼はいう。「人間はすこしずつ変わるのではなくて、どこか竹の節のようにジャンプするところがあるんじゃないでしょうか。いまぼくはその竹の節にかかっているところかもしれません」と。

 そうです。いかに現在「青春」ということばが死語になりつつある、といわれようと青春という季節はジャンプする季節であり、大学はその竹の節目のステージなのだ。
 
 旭川大学は、性、国籍、年令、階層を超えて歩き出そうとするすべての者に竹の節目のステージを用意している。新しい出会いを待っている。

2009年04月23日 連載コラム [clm]


New Topics
05/29:平成22年度入学式の「学長告辞(要約)」を掲載しました
10/14:コラム No.018 ”地域塾としての旭川大学”
04/23:コラム No.017 ようこそ旭川大学へ
04/23:コラム No.016 2008年度卒業生に愛をこめて~part.Ⅱ
04/23:コラム No.015 2008年度卒業生に愛をこめて~part.Ⅰ
03/22:コラム No.014 卒業の季節に
01/08:コラム No.013 時代を生きる旭川大学の精神について ― 二つの“あいさつ文”によせて ―
01/08:コラム No.012 元気でいるかい?卒業生
01/08:コラム No.011 立上る想像力-五木寛之作品の「文庫解説」を書いて-
01/08:コラム No.010 『フラガール』を見て経済学を学ぼう
01/08:コラム No.009 急げ、着替えろ、語るんだ! -旭川大学導入教育「三代目神田山陽」の衝撃-
01/08:コラム No.008 オホーツクの風を運んでくれたプレイヤー
01/08:コラム No.007 今、あえて旭川大学でロマンを語ろう
01/08:コラム No.006 旭山動物園と旭川大学の貢献
01/08:コラム No.005 落ちつけバルク、泣くな五十嵐 -人生の折り合いについて-
01/08:コラム No.004 末続からのバトンを朝原につなぐ -高平選手のシビレたアテネの夏-
01/08:コラム No.003 こんな見方があったのか?高校生の発言を読む-旭川大学高大連携プログラムに参加して-
01/08:コラム No.002 スタルヒン球場から神宮へ -舞えよ旭大野球-
01/08:コラム No.001 ヤンキース松井の名言について
Search